春夏秋冬の
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チョウの仲間(4)
シジミチョウ科
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チョウ目
シジミチョウ科
2009.9.28(佐賀関町)
ウラナミシジミ
Lampides boeticus
(Linnaeus, 1767)
○
分布:本州中部以南
○
前翅長:13〜18mm
○
時期:
秋になると草地で普通に見れるシジミチョウです。翅の裏面に縦のさざなみ模様があり、♂の翅表は青紫色♀では外縁の黒褐色部が広いです。幼虫はエンドウ・ハギ・クズなどのマメ類をたべます。
2008.10.21(中津市)
2009.10.22(鶴見町)
アマミウラナミシジミ
Nacaduba kurava septentrionalis
Shirozu, 1953
○
分布:トカラ列島以南(九州・四国まで迷蝶として発生)
○
前翅長:15mm
○
時期:
翅の裏面に白線が波状に入ったシジミチョウです。ルリウラナミシジミに似ていますが、前翅の白線が多いので見分けられます。幼虫はモクタチバナを食べます。
同上2009.10.22(鶴見町)
♀2011.9.30(屋久島)
♂2009.10.16(大分市)
ルリウラナミシジミ
Jamides bochus
(Stoll, [1782])
○
分布:八重山諸島以南(九州まで迷蝶として発生)
○
前翅長:15mm
○
時期:
翅の裏面に白線が波状に入ったシジミチョウです。アマミウラナミシジミに似ていますが、前翅の白線が少ないので見分けられます。♂の表面は濃青紫の強い金属光沢で美しい。幼虫はタイワンクズやクズの花芽を食べます。
♂2009.10.10(蒲江町)
♀2009.10.10(蒲江町)
2009.4.7(大分市)
ベニシジミ
Lycaena phaeas daimio
(Matsumura, 1919)
○
分布:北海道から九州・対馬・種子島
○
前翅長:13〜19mm
○
時期:3月〜11月
赤橙色のシジミチョウで普通にみかけます。春型は前翅表が赤橙色で、夏型では黒褐色部が広くなります。田畑や草地などの明るい環境でみられます。幼虫はタデ科のスイバ・ギシギシなどをたべます。
2007.8.21(由布市)
2007.10.16(大分市)
♂2009.5.13(大分市)
ヤマトシジミ
Zizeeria maha
(Kollar, 1844)
○
分布:本州以南
○
前翅長:9〜16mm
○
時期:3月〜11月
最も普通にみれるチョウのひとつです。裏面は褐色をおびた灰白色です。シルビアシジミと似ています。市街地や人家周辺でみられます。幼虫はカタバミをたべます。
2003.9.13(春野町)
2017年4月(石垣島)橋本さん撮影
ホリイコシジミ
Zizula hylax
(Fabricius, 1775)
○
分布:小笠原・八重山・宮古島諸島で発生
(四国・九州まで迷蝶)
○
前翅長:mm
○
時期:
幼虫はクマツヅラ科のランタナ、キツネノマゴ科のハグロソウ類を食べる。
2009.8.11(久住町)
ゴマシジミ中国地方・九州亜種
Maculinea teleius daisensis
(Matsumura, 1926)
○
分布:中国地方・九州(北海道・本州・九州)
○
前翅長:14〜28mm
○
時期:7月〜8月
後翅裏面の斑紋がヤマトシジミに似た大型のシジミチョウ。幼虫はワレモコウを食べた後、クシケアリに巣へ運ばれアリの幼虫を食べるという変わった生態をもつ。
環境省カテゴリ:絶滅危惧U類(UV)
都道府県RDB:大分県絶滅危惧TB類(EN)
♂2009.8.11(久住町)
クロシジミ
Niphanda fusca
(Bremer et Grey, 1852)
○
分布:本州・四国・九州
○
前翅長:17〜23mm
○
時期:6月〜8月
翅裏に大きな黒点のある褐色のシジミです。幼虫はアブラムシの分泌物をなめ蜜を分泌します。するとクロオオアリに巣へ運ばれ餌を与えられます。
環境省カテゴリ:絶滅危惧T類(CR+EN)
都道府県RDB:大分県絶滅危惧TB類(EN)
2015.9月
シルビアシジミ本州〜種子島亜種
Zizina otis emelina
(de l'Orza, 1869)
○
分布:本州から種子島
○
前翅長:8〜14mm
○
時期:4月〜11月
幼虫はマメ科のミヤコグサを食べる。
環境省カテゴリ:絶滅危惧TB類(EN)
都道府県RDB:大分県絶滅危惧TA類(CR)
2011.11.18(沖永良部島)
ヒメシルビアシジミ(シルビアシジミ南西諸島亜種)
Zizina otis riukuensis
(Matsumura, 1929)
○
分布:トカラ列島以南
○
前翅長:10mm前後
○
時期:3月〜10月
幼虫はマメ科のヤハズソウ・コメツブウマゴヤシを食べる。
2011.11.18(沖永良部島)
2008.7.29(豊後大野市)
ルリシジミ
Celastrina argiolus ladonides
(de l'Orza, 1869)
○
分布:北海道から九州
○
前翅長:12〜19mm
○
時期:3月〜11月
普通に見れるシジミチョウの仲間です。灰白色の裏面に小さな黒点が散布します。♂の翅表は明るい青紫色、♀では外側の黒褐色帯が幅広くなります。サツマシジミ・ヤクシマルリシジミとよく似ています。雑木林周辺・草地などにみられます。幼虫はマメ科・タデ科・ミカン科などいろいろな植物の花・蕾・実をたべます。
九州亜種♂2010.4.4
スギタニルリシジミ九州亜種
Celastrina sugitanii kyushuensis
Shirozu, 1943
○
分布:九州(北海道から九州)
○
前翅長:16mm
○
時期:3〜4月
春のみに現れる“蝶のスプリングエフェメラル”です。翅表の紫色は濃いめで、翅裏面の黒斑は他のルリシジミの仲間よりも大きく鮮明な個体が多いです。翅裏面は青灰色がかってます。幼虫の食樹はキハダ・ミズキ、本州ではトチノキなど。
都道府県RDB:大分県準絶滅危惧(NT)
同上♂2010.4.4
♂2010.10.16(大分市)
ヤクシマルリシジミ
Acytolepis puspa
(Horsfield, [1828])
○
分布:紀伊半島・高知県・九州以南
○
前翅長:13〜18mm
○
時期:3月〜12月
ルリシジミに良く似たチョウですが、黒い斑紋が点だけではなく細長いのが混じってます。地球温暖化とともに分布域が北上しているようです。山地の渓流沿いや樹林の他、海岸・人家周辺でもみられます。幼虫はノイバラ・ウバメガシなどの葉を食べます。
2008.11.26(大分市)
2009.10.10(蒲江町)
2010.5.3(大分市)
サツマシジミ
Udara albocaerulea albocaerulea
(Moore, 1879)
○
分布:本州から南西諸島
○
前翅長:mm
○
時期:3月〜11月
翅の裏面はヤクシマルリシジミに似ているが、表面は中央部が白く特徴的。春に現れる個体は大きめ。幼虫はスイカズラ・ミズキ・モチノキ・ノバラ等の葉を食べる。
2009.6.14(久住町)
九州亜種2010年
オオルリシジミ九州亜種
Shijimiaeoi desdivinus asonis
(Matsumura, 1929)
○
分布:九州(本州・九州)
○
前翅長:20mm
○
時期:5月
絶滅が心配されている大型のシジミチョウ。後翅の裏面にはオレンジ色の斑紋がきれいに並ぶ。早春に野焼きをする草原では、幼虫の食草のクララの生育がよく、チョウも安定して発生するようです。
環境省カテゴリ:絶滅危惧T類(CR+EN)
都道府県RDB:大分県絶滅危惧TA類(CR)
上♀・下♂2010年
九州亜種2010年
♀2021年奈須さん撮影
ヒメシジミ本州・九州亜種
Plebejus argus micrargus
(Butler)
○
分布:北海道・本州(九州は絶滅)〜ヨーロッパから東アジア
○
前翅長:11〜17mm
○
時期:6月〜8月
北海道産は別亜種になります。ミヤマシジミやアサマシジミと良く似ている。山地高原に生息し、幼虫はアザミ類・ヨモギ・オオイタドリ等を食べる。開発などの環境変化に弱く、多くの地域で絶滅している。
環境省カテゴリ:準絶滅危惧(NT)
都道府県RDB:大分県情報不足(DD)
♀2021年奈須さん撮影
♂2008.6.5(中津市)
ツバメシジミ
Everes argiades argiades
(Pallas, 1771)
○
分布:北海道から九州・対馬・屋久島
○
前翅長:9〜19mm
○
時期:3月〜10月
灰白色の裏面に小さな黒点が散布します。尾状突起と橙色の斑があります。♂の翅表は青紫色、♀では黒褐色です。日当たりのよい草地などでみられます。幼虫はマメ科のレンゲ・ダイズなどをたべます。
♀2009.9.4(中津市)
♀2008.6.5(中津市)
本土亜種♀2009年
タイワンツバメシジミ日本本土亜種
Everes lacturnus kawaii
Matsumura, 1926
○
分布:四国南部・九州(四国・九州・琉球)
○
前翅長:9〜14mm
○
時期:6月〜10月
翅の裏面の斑紋が黒と灰色になったツバメシジミの仲間。南方系種で日本が北限。各地で激減・消滅し絶滅が心配されている。
環境省カテゴリ:絶滅危惧T類(CR+EN)
都道府県RDB:大分県絶滅危惧TA類(CR)
2009年
クロツバメシジミ
Tongeia fischeri
(Eversmann, 1843)
○
分布:関東以南・四国・九州・対馬
○
前翅長:10〜16mm
○
時期:4月〜10月
♂♀とも翅表が黒褐色のシジミチョウです。短かめの尾状突起があります。露岩地・河原・石垣などで幼虫の食草のあるところで見られます。幼虫はツメレンゲ・マンネングサなどを食べます。
環境省カテゴリ:準絶滅危惧(NT)
都道府県RDB:大分県絶滅危惧TA類(CR)
同上2009年
♂2009.10.5(佐賀関町)
クロマダラソテツシジミ
Chilades pandava pandava
(Horsfield, 1829)
○
分布:台湾・中国南部からインド(国内で迷蝶として発生)
○
前翅長:15mm
○
時期:
90年代当りから見られるようになったシジミチョウです。裏面は薄灰褐色で黒点や波状の条が並び美しいです。幼虫はソテツの新芽や新葉を食べるため葉が汚くなってしまいます。
2009.10.5(佐賀関町)
低温期2011.11.20(沖永良部島)
2011.11.21(沖永良部島)
オジロシジミ
Euchrysops cnejus
(Fabricius, 1798)
○
分布:奄美大島以南(本州まで迷蝶として飛来)
○
前翅長:mm
○
時期:
幼虫はマメ科植物を食べる。
2011.11.21(沖永良部島)
2017年4月(石垣島)橋本さん撮影
タイワンクロボシシジミ
Megisba malaya sikkima
Moore, 1884
○
分布:九州南部まで発生しているが定着は未詳
○
前翅長:mm
○
時期:
幼虫はトウダイグサ科のアカメガシワ類、ユキノシタ科のヒイラギズイナを食べる。
2008.10.21(中津市)
ゴイシシジミ
Taraka hamada hamada
(H.Druce, 1875)
○
分布:北海道から九州・対馬
○
前翅長:10〜17mm
○
時期:5月〜10月
裏面は白地に大きな黒斑がたくさんあるシジミチョウです。低山地から亜高山帯まで分布します。主に曇りの日や夕方に飛びます。幼虫はカンシャワタアブラムシなどを食べる肉食性です。
♀翅表2009.6.6(野津原町)e
トラフシジミ
Rapala arata
(Bremer, 1861)
○
分布:北海道から九州・対馬
○
前翅長:16〜21mm
○
時期:4月〜5月・寒冷地では6月〜7月
春型2009.4.19(福岡市)
夏型2009.7.26(九重町)e
♀2010.3.22(大分市)
ムラサキシジミ
Narathura japonica japonica
(Murray, 1875)
○
分布:福島県以南
○
前翅長:14〜22mm
○
時期:一年中
裏面は褐色で、翅表は青紫色に光ります。♂は♀よりも青紫色の部分が広く、♀のほうが明るく光ります。幼虫はアラカシ・ウバメガシなどブナ科の樹木の葉をたべます。
2003.6.23(春野町)
♂2009.10.16(大分市)
ムラサキツバメ
Narathura bazalus turbata
(Butler, 1881)
○
分布:近畿以南・四国・九州
○
前翅長:20〜25mm
○
時期:一年中
裏面がムラサキシジミに似た大型のシジミチョウです。ムラサキシジミよりも一回りほど大きいです。後翅には尾状突起があります。♂の翅表は暗紫色に光り、♀のはムラサキシジミに似ていますが紫に光ります。幼虫はマテバシイ・シリブカガシを食べます。
同上2009.10.16(大分市)
2009.4.7(大分市)
コツバメ
Callophrys ferrea
(Butler, 1866)
○
分布:北海道から九州・対馬・屋久島
○
前翅長:11〜16mm
○
時期:3月下旬〜4月・寒冷地では5月〜6月
2012年(宇目町)
カラスシジミ
Strymonidia w-album fentoni
(Butler, [1882])
○
分布:北海道から九州
○
前翅長:15〜19mm
○
時期:5月〜8月
2009年
ウラミスジシジミ(ダイセンシジミ)
Wagimo signatus
(Butler, 1882)
○
分布:北海道から九州
○
前翅長:14〜21mm
○
時期:6月〜7月
都道府県RDB:大分県絶滅危惧U類(VU)
同上2009年
2009.6.23(庄内町)
アカシジミ
Japonica lutea lutea
(Hewitson, 1865)
○
分布:北海道から九州・対馬
○
前翅長:16〜22mm
○
時期:5月〜7月
翅は橙色の地色で白線が入ります。平地から山地にかけてのコナラ・クヌギの雑木林でみられます。
2009.7.5(庄内町)
ミズイロオナガシジミ
Antigius attilia attilia
(Bremer, 1861)
○
分布:本州から九州
○
前翅長:11〜18mm
○
時期:6月〜7月
翅の裏面は灰白色で、前翅から後翅にかけて黒帯があります。市街地から山地にかけて、コナラ・クヌギなどの林でみられます。
♂2009.7.18(九重町)
ミドリシジミ
Neozephyrus japonicus japonicus
(Murray, 1875)
○
分布:北海道から九州
○
前翅長:16〜23mm
○
時期:6月〜8月
都道府県RDB:大分県絶滅危惧U類(VU)
♀B型2009.7.20(九重町)e
♀AB型2009.7.19(九重町)e
♂2009.7.18(九重町)
♂2009.6.25(久住町)e
ハヤシミドリシジミ
Favonius ultramarinus ultramarinus
(Fixsen, 1887)
○
分布:北海道・本州・九州中部
○
前翅長:15〜23mm
○
時期:6月〜8月
翅の裏面は褐色をおびた灰白色で、中央部の白色条は、♂は細く♀は太めです。♂の翅表は美しい青緑色に輝きます。♀の翅表は黒褐色で、前翅に黄白色の斑がありますが、まれに青いものもあります。主にカシワ林でみられます。
♀2009.7.5(久住町)
♀2009.6.27(久住町)e
♂2012.6.23(別府市)
エゾミドリシジミ
Favonius jezoensis jezoensis
(Matsumura, 1915)
○
分布:北海道から九州
○
前翅長:15〜22mm
○
時期:6月〜7月に多く、♀は9月まで生きる
日本の特産種です。翅の裏面は褐色をおびた灰白色で、中央部の白色条はやや太く、波状になることがあります。後翅の尾状突起は短めです。♂の翅表は青みのある黄緑に輝きます。♀の翅表は黒褐色で、前翅に黄白色の斑があります。幼虫はコナラ・ミズナラ・カシワなどを食べる。
2015年金只さん撮影
アイノミドリシジミ
Chrysozephyrus brillantinus
(Staudinger, 1887)
○
分布:北海道から九州
○
前翅長:15〜21mm
○
時期:6月〜7月に多く、♀は10月まで生きる
落葉広葉樹林に生息するミドリシジミの仲間で、♂の翅表は金緑色の金属光沢がある。近縁種のメスアカミドリシジミは翅裏は灰色だが本種は褐色となる。♀の翅表は黒褐色・A型・AB型が多くみられる。幼虫はブナ科のミズナラ・コナラ・カシワ・クヌギやアカガシを食べる。
西山様撮影
ウラジロミドリシジミ
Favonius saphirinus
(Staudinger, 1887)
○
分布:北海道から九州
○
前翅長:mm
○
時期:西日本では6月〜7月上旬、東日本では7月〜8月。
他のミドリシジミ類とは違い、翅裏は白っぽい銀灰色。尾状突起は太く短い。幼虫はブナ科が主食で東日本ではカシワ、西日本ではナラガシワを食べる。
2011.6.14(庄内町)
ウラゴマダラシジミ
Artopoetes pryeri pryeri
(Murray, 1873)
○
分布:北海道から九州
○
前翅長:21mm
○
時期:
都道府県RDB:宮崎県絶滅危惧TA類(CR)
2012年
ウラキンシジミ
Ussuriana stygiana
(Butler, 1881)
○
分布:
○
前翅長:mm
○
時期:
♂2009.9.9(久住町)
ウラギンシジミ
Curetis acuta paracuta
de Niceville, 1901
○
分布:本州以南
○
前翅長:19〜27mm
○
時期:6月〜10月
裏面が銀白色で、♂は翅表に赤色の斑があり♀では白色の班があります。夏型は前翅が丸みをおびますが、秋型ではとがります。幼虫はクズ・フジなどを食べます。
♀2007.10.14(大分市)
2007.8.25(豊後大野市)
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