春夏秋冬の
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チョウの仲間(3)
アゲハチョウ科・ジャノメチョウ科・テングチョウ科
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チョウ目
アゲハチョウ科(Papilionidae)
ウスバシロチョウ亜科(Parnassiinae)
♂ 西山様撮影
ホソオチョウ(ホソオアゲハ)
Sericinus montela
Gray, 1852
○
分布:関東以西に放蝶?〜朝鮮・ロシア南東部・中国
○
前翅長:〜mm
○
時期:5月〜9月
♂は地色が淡色、♀は黒褐色。幼虫は日本ではウマノスズクサ、大陸ではマルバウマノスズクサを食べる。ウマノスズクサを食べる為、在来種のジャコウアゲハと競合する。
要注意外来生物
に指定されている。
♀ 西山様撮影
アゲハチョウ亜科(Papilioninae)
春型2008.5.15(中津市)
アゲハチョウ(ナミアゲハ)
Papilio xuthus xuthus
Linnaeus, 1758
○
分布:日本全土
○
前翅長:35〜60mm
○
時期:3月〜10月
もっともよく知られているチョウのひとつ。年4回発生します。
春型は小型で黄白色部が広く、夏型は大型で黒色部が広いです。キアゲハによく似ています。
幼虫は柑橘類・サンショウ類などの葉を食べます。
春型2008.5.15(中津市)
2010.9.11(佐世保市)
キアゲハ
Papilio machaon hippocrates
C. et R.Felder, 1864
○
分布:北海道から屋久島
○
前翅長:36〜70mm
○
時期:3月〜11月
ナミアゲハによく似たアゲハで、前翅表面の前方付根付近が灰色身をおびます。他のアゲハ類の幼虫は柑橘系の葉を食べるものが多いですが、キアゲハはニンジン・パセリなどセリ科植物の葉を食べます。♂は山頂に集まり占有行動をとる。
♂2008.7.29(豊後大野市)
クロアゲハ日本本土亜種
Papilio protenor demetrius
Stoll, [1782]
○
分布:本州から九州(本州以南)
○
前翅長:45〜70mm
○
時期:4月〜9月
普通に見れる黒アゲハの仲間です。♂は前翅と後翅の重なる部分に白い帯があります。幼虫は栽培のミカン類、野生のサンショウなどを食べます。
♂2007.10.14(大分市)
♀2010.9.14(別府市)
春型2009.4.13(宇目町)
オナガアゲハ
Papilio macilentus macilentus
Janson, 1877
○
分布:北海道から九州
○
前翅長:47〜68mm
○
時期:4月〜9月
前翅と後翅の幅が細長い形の黒アゲハの仲間です。クロアゲハと同じく♂は前翅と後翅の重なる部分に白い帯があります。幼虫の食樹はコクサギです。
♂2010.9.14(別府市)
ミヤマカラスアゲハ
Papilio maackii
Menetries, 1858
○
分布:北海道から屋久島
○
前翅長:38〜75mm
○
時期:
カラスアゲハによく似た青緑に美しく輝く、黒いアゲハの仲間です。カラスアゲハとよく似ていますが、前翅裏面の白色帯が狭く、後翅裏面に白帯があります。ただし時々後翅裏面に白帯のない個体もあります。幼虫はキハダ・カラスザンショウ・ハマセンダンなどを食べます。
♀2009.9.28(佐賀関町)
同左2009.9.28(佐賀関町)
♂2008.7.29(豊後大野市)
♀2010.9.14(別府市)
カラスアゲハ
Papilio dehaanii dehaanii
C. et R.Felder, 1864
○
分布:北海道から九州・対馬
○
前翅長:45〜80mm
○
時期:4月〜
翅の表面が青緑に美しく輝く、黒いアゲハの仲間です。ミヤマカラスアゲハとよく似ていますが、前翅表面の後方外側の黒帯が広い・前翅裏面の白色帯が広い・後翅裏面に白帯がないことで見分けられます。幼虫はキハダ・コクサギ・カラスザンショウ・ハマセンダンなどを食べます。
♀2010.9.14(別府市)
2017年4月(石垣島)橋本さん撮影
ヤエヤマカラスアゲハ
Papilio junia Jordan
(Papilionidae, 1909)
○
分布:石垣島・西表島・与那国島
○
前翅長:mm
○
時期:
幼虫はカラスザンショウなどを食べる。
2008.9.27(津久見市)
モンキアゲハ
Papilio helenus nicconicolens
Butler, 1881
○
分布:本州・四国・九州
○
前翅長:50〜75mm
○
時期:4月〜10月
後翅に大きな黄白色斑のある黒いアゲハの仲間です。後翅には尾状突起があります。海岸近くなどでよく見られます。
幼虫は主にカラスザンショウの葉を食べます。
♀2003.10.7(春野町)
ナガサキアゲハ
Papilio memnon thunbergii
von Siebold, 1824
○
分布:本州中部以南から沖縄諸島
○
前翅長:60〜80mm
○
時期:4月〜10月
大型のチョウで後ろ翅には突起がありません。裏面の基部に赤色斑があり、メスの前翅表面にも赤色斑があります。
幼虫はウンシュウミカン・ダイダイ・カラタチなど栽培種の柑橘類の葉をよく食べます。
2009.4.24(別府市)
沖縄産白化♀2010.6.13(農業文化公園)
飼育♂2009.10.24(農業文化公園)e
シロオビアゲハ
Papilio polytes polytes
Linnaeus, 1758
○
分布:トカラ列島中之島以南(本州・四国・九州では迷蝶)
○
前翅長:49mm
○
時期:
後翅の中心部から前翅の外側にかけて白い帯のある熱帯の小さなアゲハチョウです。♀には♂と同じ模様のタイプと毒をもつベニモンアゲハに似せたタイプの2つが見られます。腹部は黒いので見分けられます。
飼育♀T型2010.6.13(農業文化公園)
♀U型2010.3.14(農業文化公園)
飼育2009.11.1(農業文化公園)
ベニモンアゲハ
Pachliopta aristolochiae
(Fabricius, 1775)
○
分布:南西諸島以南
○
前翅長:49mm
○
時期:
体内に毒をもつ熱帯のアゲハの仲間です。腹部はジャコウアゲハのように赤い模様があります。前翅の形は丸みをおびています。
2011.11.21(沖永良部島)
2010.4.25(大分市)
ジャコウアゲハ日本本土・大陸亜種
Byasa alcinous alcinous
Klug, 1836
○
分布:本州から九州(本州以南)
○
前翅長:60mm
○
時期:3月〜9月
体内に毒をもつアゲハの仲間です。翅は全体が黒っぽいものから白っぽいものまであり、後翅の外側の紋も黄色から赤いものまであります。前翅の形はは尖り気味です。腹部は赤い模様があり、毒があると警告しています。ガの仲間のアゲハモドキがジャコウアゲハに擬態しています。
同上2010.4.25(大分市)
蛹2010.6.13(農業文化公園)
2008.7.5(大分市)
アオスジアゲハ
Graphium sarpedon nipponum
(Fruhstorfer, 1903)
○
分布:本州以南
○
前翅長:32〜45mm
○
時期:5月〜9月
黒色に緑青の斑が並んだ綺麗な南方系のアゲハの仲間です。
翅の面積が狭いからでしょうか、早いスピ−ドで飛び回ります。幼虫はタブノキ・クスノキの葉を食べます。
2010.5.19(大分市)e
ミカドアゲハ
Graphium doson albidum
(Wileman, 1903)
○
分布:本州中部以南
○
前翅長:45mm
○
時期:5月〜
アオスジアゲハに近縁の南方系のアゲハチョウです。ナミアゲハに似たような模様をしています。幼虫はモクレン科のオガタマノキなどの葉を食べます。屋久島以北では年1化(5〜6月)が多くなりますが、南方では多化性になります。
2017年4月(石垣島)橋本さん撮影
2017年4月(石垣島)橋本さん撮影
ジャノメチョウ科
2003.9.13(春野町)
クロコノマチョウ
Melanitis phedima oitensis
Matsumura, 1919
○
分布:山梨県以南から九州
○
前翅長:32〜45mm
○
時期:一年中
オスの翅は黒褐色、メスのは黄褐色で、前翅の先は角ばっています。照葉樹の林内などでみられます
夏型2010.7.9(農業文化公園)
ウスイロコノマチョウ
Melanitis leda leda
(Linnaeus, 1758)
○
分布:奄美大島以南(北海道まで迷チョウとして飛来)
○
前翅長:31〜40mm
○
時期:
2009.7.30(九重町)
ジャノメチョウ
Minois dryas bipunctata
(Motschulsky, 1860)
○
分布:北海道・本州・四国・九州
○
前翅長:28〜42mm
○
時期:7月〜8月
大型のジャノメチョウの仲間で開けた明るい草原、河原などでみられます。
2007.8.21(由布市)
2012.9.11(大分市)
ヒメウラナミジャノメ
Ypthima argus argus
Butler, 1866
○
分布:北海道から屋久島
○
前翅長:18〜24mm
○
時期:4月〜9月
草地や林縁などでみかける小型のジャノメチョウ。普通にみられます。暖地ではふつう年3回の発生。
幼虫はススキなどの葉を食べます。
2008.5.15(中津市)
2003.9.13(春野町)
西山様撮影
オオヒカゲ
Ninguta schrenckii
(Menetries)
○
分布:北海道・本州〜朝鮮・ウスリー・アムール・中国
○
前翅長:35〜45mm
○
時期:6月〜8月
幼虫はヤカツリグサ科のカサスゲ・テキリスゲを食べる。
2007.10.16(大分市)
クロヒカゲ
Lethe diana diana
(Butler, 1866)
○
分布:北海道・本州・四国・九州
○
前翅長:23〜33mm
○
時期:5月〜10月
普通に見れるヒカゲチョウの仲間です。平地の雑木林から亜高山帯まで広く分布します。後翅裏面の中央の帯が幅広くなっているのが特徴です。よく似た種にクロヒカゲモドキやヒカゲチョウがありますが少ないです。
2009.6.21(久住町)
ヒカゲチョウ
Lethe sicelis sicelis
(Hewitson, 1862)
○
分布:本州から九州
○
前翅長:30mm
○
時期:4月〜8月
クロヒカゲによく似たヒカゲチョウの仲間です。後翅裏面の中央の帯がクロヒカゲよりも狭くなっています。明るい林縁などに生息しますが、数少ないチョウであまり見れません。
2018年6月(北海道)宮崎さん撮影
シロオビヒメヒカゲ道東亜種
Coenonympha hero Latifasciata
(Matsumura)
○
分布:北海道
○
前翅長:mm
○
時期:6月
2007.8.21(由布市)
サトキマダラヒカゲ
Neope goschkevitschii
(Menetries, 1857)
○
分布:北海道から九州
○
前翅長:26〜39mm
○
時期:5月〜8月
平地から低山地の雑木林などでみられます。ヒョウモンチョウ類に良く似ていますが、斑紋が違います。後ろ翅裏面の基部近くの3つの斑紋がヤマキマダラヒカゲよりも直線に近い。
2019・8.23(滋賀県)
ヤマキマダラヒカゲ
Neope niphonica kiyosumiensis
(M.Takahashi et Aoyama, 1981)
○
分布:北海道から屋久島
○
前翅長:27〜37mm
○
時期:5月〜9月
サトキマダラヒカゲよりも山地にみられます。後ろ翅裏面の基部近くの3つの斑紋がサトキマダラヒカゲよりも “く” の字に近い。
2013.7.21(九重町)
ヒメキマダラヒカゲ
Zophoessa callipteris
○
分布:北海道から九州
○
前翅長:mm
○
時期:
2009.7.12(九重町)
キマダラモドキ
Kirinia fentoni
(Butler,1877)
○
分布:北海道から九州
○
前翅長:28mm
○
時期:6月〜11月
環境省カテゴリ:準絶滅危惧(NT)
都道府県RDB:大分県絶滅危惧U類(VU)
2013.9.17(庄内町)
ヒメジャノメ
Mycalesis gotama flulginia
Fruhstorfer, 1911
○
分布:北海道から屋久島
○
前翅長:18〜31mm
○
時期:5月〜10月
明るい草地や林縁、耕作地近くなどでみられます。カキなどの腐果や樹液を吸汁します。暖地では年4回の発生、寒冷地では年2回発生します。
幼虫はススキ・チガヤ・ジュズダマなどの葉を食べます。
飼育2010.4.18(農業文化公園)
リュウキュウヒメジャノメ奄美・沖縄亜種
Mycalesis madjicosa amamiana
Fujioka, 1975
○
分布:奄美・沖縄諸島(奄美諸島以南)
○
前翅長:23mm
○
時期:3月〜12月
日本本土に分布するヒメジャノメの代置種として奄美大島以南に分布しています。
2008.5.15(中津市)
コジャノメ
Mycalesis francisca perdiccas
(Stoll, 1780)
○
分布:本州(岩手・山形)から九州
○
前翅長:20〜30mm
○
時期:5月〜9月
低山地の雑木林などでみられます。
ヒメジャノメに似ていますが、後翅の眼状紋が1つ多く白帯状になっていません。地色も黒っぽいです。クヌギの樹液・腐果・排泄物などで吸汁します。暖地では年2〜3回の発生。
幼虫はアシボソ・チヂミザサなどの葉を食べます。
2008.5.15(中津市)
2008.9.9(大分市)
テングチョウ科
2010.3.21(大分市)
テングチョウ
Libythea celtis
(Laicharting, 1782)
○
分布:
○
前翅長:〜mm
○
時期:
2015.5.30(大分市)
2009.8.29(庄内町)
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