春夏秋冬の
昆虫写真館
チョウの仲間(1)
タテハチョウ科・マダラチョウ科
昆虫
トップページ
チョウ目
タテハチョウ科
♂2008.7.1(大分市)
オオムラサキ
Sasakia charonda charonda
(Hewitson, [1863])
○
分布:北海道から九州〜台湾・朝鮮・中国
○
前翅長:43〜68mm
○
時期:6月〜8月
大型のチョウで日本を代表する国蝶です。♂の翅表は青紫色に輝き白色や黄色の斑があります。♀では黒褐色に黄色の斑があります。低地の雑木林で見られ、クヌギ・ミズナラなどの樹液、腐った果物、獣糞などを吸います。
環境省カテゴリ:準絶滅危惧(NT)
都道府県RDB:大分県絶滅危惧U類(VU)
2008.7.23(由布市)
コムラサキ
Apatura metis substituta
Butler, 1873
○
分布:北海道から九州
○
前翅長:30〜42mm
○
時期:5月〜10月
翅の裏面の地色は橙褐色、表面は茶褐色と黒色の2タイプがあります。♂は紫色の金属光沢があり、光の当たり具合できれいに光ります。成虫はヤナギ類やクヌギ類の樹液を吸います。幼虫はヤナギ類の葉を食べます。年2〜3回発生します。
2008.7.23(由布市)
夏型2009.9.4(宇佐市)
ゴマダラチョウ
Hestina japonica japonica
(C.et R.Felder, 1862)
○
分布:北海道から九州・対馬
○
前翅長:40〜53mm
○
時期:5月〜9月
夏型2009.9.4(宇佐市)
2010.8.5(湯布院町)e
スミナガシ
Dichorragia nesimachus nesiotes
Fruhstorfer, 1903
○
分布:本州から九州・南西諸島
○
前翅長:36mm
○
時期:
2008.5.21(大分市)
イシガケチョウ
Cyrestis thyodamas mabella
Fruhstorfer, 1898
○
分布:紀伊半島以南
○
前翅長:26〜36mm
○
時期:5月〜
白地に褐色の細かな線が入るチョウです。前翅の先はとがり後翅に尾状突起をもちます。渓流沿いの樹林・林縁などに住み、あまり羽ばたかずに滑空しながら飛びます。
幼虫はイヌビワ・ガジュマル・イチジクなどを食べます。
2008.5.21(大分市)
2010.7.9(沖縄本島)
春型2009.4.30(中津市)スピザーさん撮影
サカハチチョウ
Araschnia burejana burejana
Bremer, 1861
○
分布:北海道から九州
○
前翅長:21mm
○
時期:4月〜9月
春型はオレンジ色の目立つ複雑な色彩、夏型はイチモンジチョウのような白線が特徴的な小さなチョウです。樹林の渓流沿いで見られます。幼虫はコアカソを食べます。
夏型2009.8.29(庄内町)
2011.7.24(上津江村)
2012.5.29(庄内町)
シータテハ
Polygonia c-album
(Linnaeus, 1758)
○
分布:
○
前翅長:mm
○
時期:
都道府県RDB:大分県絶滅危惧U類(VU)
同上2012.5.29(庄内町)
夏型2009.7.26(久住町)
キタテハ
Polyginia c-aureum c-aureum
(Linnaeus, 1758)
○
分布:北海道から種子島
○
前翅長:22〜34mm
○
時期:1年中・成虫越冬
荒地、河原などの開けた場所でみられます。クヌギの樹液・動物の排泄物などやヒメジョオン・セイタカアワダチソウなどに来ます。
秋型2007.10.14(大分市)
夏型2009.7.26(久住町)
2007.9.1(緒方町)
アカタテハ
Vanessa indica indica
(Herbst, 1794)
○
分布:日本全土
○
前翅長:30〜35mm
○
時期:1年中・主に成虫越冬
市街地から山地までいろいろな環境で見られます。キク科・アザミ類など多くの花に集まり、樹液・果実なども吸います。良く似たヒメアカタテハとは後翅の褐色部が広いことで見分けられます。
2007.10.16(大分市)
2007.10.16(大分市)
ヒメアカタテハ
Cynthia cardui cardui
(Linnaeus, 1758)
○
分布:日本全土
○
前翅長:25〜33mm
○
時期:4月〜12月
アカタテハに良く似たチョウ。アカタテハよりも開けた草地・畑周辺などで見られます。コスモス・セイタカアワダチソウなどの花も吸います。アカタテハよりも寒さに弱く冬に死滅することもあり、寒冷地では温暖な地域から移動して来ているようです。
2007.10.14(大分市)
2009.11.5(中津市)
2019.7.28(宇目町)e
ヒオドシチョウ
Kaniska canace nojaponicum
(von Siebold, 1824)
○
分布:北海道から九州
○
前翅長:32〜42mm
○
時期:5月〜・成虫越冬
市街地や雑木林・樹林周辺に生息する。低地のものは山地に移動する。低地よりも高山帯で時々見られる。幼虫はニレ科のエノキ・ハルニレ、ヤナギ科のエゾヤナギ・シダレヤナギを食べる。
2007.10.16(大分市)
ルリタテハ
Kaniska canace nojaponicum
(von Siebold, 1824)
○
分布:日本全土
○
前翅長:25〜44mm
○
時期:1年中・成虫越冬
市街地から山地までいろいろな環境で見られます。クヌギなどの樹液や腐った果実などに集まります。
2007.10.16(大分市)
♂2009.9.13(佐世保市)e
メスアカムラサキ
Hypolimnas misippus
(Linnaeus, 1764)
○
分布:八重山諸島(北海道から九州などでは迷蝶)
○
前翅長:30〜45mm
○
時期:5月〜10月
雌雄でまったく斑紋が異なるチョウです。♂は翅表が黒紫色に白斑があります。♀は翅表の地色が赤褐色で前翅の先端部が黒く、中に白色部があります。夏の間、八重山諸島などから飛来し、本土で発生するものもあるようです。幼虫は畑や花壇にあるスベリヒュを食べます。良く似たリュウキュウムラサキの♂は裏面が違います。
同上♂2009.9.13(佐世保市)e
♂2017年4月(石垣島)橋本さん撮影
リュウキュウムラサキ
Hypolimnas bolina
(Linnaeus, 1758)
○
分布:(北海道以南で迷蝶)
○
前翅長:mm
○
時期:
生息地によって斑紋に変異があり、さらに雨季型・乾季型がある。
幼虫はヒユ科のツルノゲイトウ、アオイ科のキンゴジカ、ヒルガオ科のサツマイモ、シナノキ科のカジノハラセンソウ等を食べる。
2017年4月(石垣島)橋本さん撮影
♂2017年4月(石垣島)橋本さん撮影
ヤエヤマムラサキ
Hypolimnas anomala truentus
(Fruhstorfer, 1913)
○
分布:八重山諸島(本州以南では迷蝶)
○
前翅長:mm
○
時期:
幼虫はイラクサ科のオオイワガネを食べる。
飼育♂2010.4.18
コノハチョウ
Kallima inachus
(Doyere, [1840])
○
分布:西表島・石垣島・沖縄本島
○
前翅長:47mm
○
時期:
環境省カテゴリ:準絶滅危惧(NT)
2017年4月(石垣島)橋本さん撮影
2017年4月(石垣島)橋本さん撮影
夏型2009.9.10(蒲江町)
タテハモドキ
Junonia almana almana
(Linnaeus, 1758)
○
分布:九州南部から南西諸島
○
前翅長:26〜36mm
○
時期:九州では5月〜10月
翅表はオレンジ色で、大きな目玉模様が目立つ派手なチョウです。翅裏は薄い灰褐色で夏型は目玉模様がありますが、秋型はありません。温暖化で少しづつ分布が北上しています。
同上夏型2009.9.10(蒲江町)
秋型2009.10.10(蒲江町)
飼育♂2010.6.13(農業文化公園)
アオタテハモドキ
Junonia orithya orithya
(Linnaeus, 1758)
○
分布:八重山諸島以南(九州から本州まで迷蝶)
○
前翅長:25mm
○
時期:
飼育♀2010.6.13(農業文化公園)
飼育♀2010.6.13(農業文化公園)
2013.6月
ミスジチョウ
Neptis philyra excellens
Butler, 1878
○
分布:北海道から九州〜朝鮮・中国・台湾
○
前翅長:30〜38mm
○
時期:5月〜8月
2008.5.20(大分市)
コミスジ
Neptis sappho intermedia
W.B.Pryer, 1877
○
分布:北海道から九州・屋久島
○
前翅長:22〜33mm
○
時期:4月〜10月
低山地や市街地の林縁で普通によく見られます。葉上に翅を開いてとまり、黒褐色の地色に3本の白色の横帯が目立ちます。クリなどの花や獣糞・腐果などを吸います。幼虫はマメ科のクズ・フジなどを食べます。
2010.4.25(大分市)
2008.7.23(由布市)
飼育2009.10.28(農業文化公園)
リュウキュウミスジ
Neptis hylas
(Linnaeus, 1758)
○
分布:奄美諸島以南
○
前翅長:24mm
○
時期:3月〜12月
コミスジによく似たチョウで、奄美大島以南に分布する熱帯系のミスジチョウの仲間です。翅裏の白い紋に黒の縁取りがあるので見分けられます。
飼育2010.7.9(農業文化公園)
2009.7.12(九重町)
ホシミスジ瀬戸内海亜種
Neptis pryeri setoensis
Fukuda et Minotani
○
分布:本州から九州
○
前翅長:28mm
○
時期:5月〜10月
コミスジに良く似たチョウですが、後翅裏側の付け根あたりに黒斑点があるのが特徴です。幼虫の食草はシモツケなどです。
都道府県RDB:大分県準絶滅危惧(NT)
同上2009.7.12(九重町)
2017年4月(与那国島)橋本さん撮影
シロミスジ
Athyma perius
(Linnaeus, 1758)
○
分布:与那国島に定着(本州・沖縄に迷蝶)
○
前翅長:mm
○
時期:
幼虫はトウダイグサ科のヒラミカンコノキを食べる。
2010.7.6(九重町)
イチモンジチョウ
Ladoga camilla japonica
(Menetries, 1857)
○
分布:北海道から九州
○
前翅長:29mm
○
時期:4月〜10月
翅表に一本の白線があるミスジチョウの仲間です。山地の林縁などで普通に見れます。幼虫はスイカズラを食べます。
同上2008.5.30(大分市)
♂2008.12.2(宇佐市)
ツマグロヒョウモン
Argyreus hyperbius
(Linnaeus, 1763)
○
分布:本州中部以南
○
前翅長:27〜38mm
○
時期:2月〜11月
暖地性のヒョウモン類で輝くような黄褐色に黒い紋がはいります。♂・♀の斑紋が異なり、♀は前翅の表の先が黒色となり、これは体内に毒をもつ熱帯のカバマダラに擬態しているといわれています。市街地でも見られ、畑・河原・山地の草地などいろいろな環境で見られます。幼虫は庭のスミレなどを食べます。地球温暖化の影響でしょうか分布が北へと広がっています。
♂2015.6.30(川崎市)吹田様撮影
♀2009.10.10(北浦町)
♀2007.8.16(大分市)
2009.7.9(久住町)
ウラギンヒョウモン
Fabriciana adippe pallescens
(Butler, 1873)
○
分布:北海道〜九州
○
前翅長:27〜36mm
○
時期:6月〜9月
草原・林縁の草地・河原などで見られます。アザミ類などで吸蜜したりします。年一回の発生です。
2007.6.21(長者原)
2011.7.24のび太さん撮影
オオウラギンヒョウモン
Fabriciana nerippe nerippe
(C. et R.Felder, 1862)
○
分布:北海道から九州
○
前翅長:33〜39mm
○
時期:
環境省カテゴリ:準絶滅危惧T類(CR+EN)
都道府県RDB:大分県・宮崎県絶滅危惧TB類(EN)
♂ 2008.9.9(大分市)
メスグロヒョウモン
Damora sagana ilone
(Fruhstorfer, 1907)
○
分布:北海道から九州
○
前翅長:35mm
○
時期:
♂は黄褐色で普通のヒョウモンチョウですが、♀は黒くてまったく別種のようなチョウです。
♂ 2008.9.9(大分市)
♀2009.6.14(中津市)スピザーさん撮影
♂2011.7.24のび太さん撮影
ウラギンスジヒョウモン
Argyronome laodice japonica
(Menetries, 1857)
○
分布:北海道から九州
○
前翅長:29mm
○
時期:
2009.7.12(九重町)
2009.7.12(九重町)
オオウラギンスジヒョウモン
Argyronome ruslana lysippe
(Janson, 1877)
○
分布:北海道から九州
○
前翅長:33mm
○
時期:
同上2009.7.12(九重町)
2009.7.12(庄内町)
ミドリヒョウモン
Argynnis paphia tsushimana
Fruhstorfer, 1906
○
分布:北海道から九州
○
前翅長:37mm
○
時期:
同上2009.7.12(庄内町)
マダラチョウ科
飼育2009.9.16(農業文化公園)
オオゴマダラ
Idea leuconoe
Erichson, 1834
○
分布:奄美諸島・沖縄諸島以南
○
前翅長:60〜75mm
○
時期:
白地に黒斑のある非常に大型のチョウです。南方系種で鹿児島県では迷蝶として飛来することがあります。フワフワと緩やかに飛び、ランタナ・ブーゲンビレアなどの花の蜜を吸います。幼虫はホウライカガミを食べます。
2007.10.16(大分市)
アサギマダラ
Parantica sita niphonica
(Moore, 1883)
○
分布:北海道以南
○
前翅長:43〜65mm
○
時期:4月〜10月
渡りをするチョウとして有名で、翅に印をつけたマーキング調査が行われています。市街地から高山帯まで出現しますが、暑いところでは春秋に、涼しいところでは夏に見れます。ゆるやかに羽ばたいて優雅に飛びます。
2007.10.14(大分市)
飼育2010.6.13(農業文化公園)
タイワンアサギマダラ
Parantica swinhoei
(Moore, 1883)
○
分布:(迷蝶として南西諸島や九州)〜台湾
○
前翅長:50mm
○
時期:4月〜7月
アサギマダラに良く似たチョウでアサギマダラに交じって日本へ飛来します。後翅表面の黒褐色と腹部の橙褐色で見分けられます。
2017年4月(与那国島)橋本さん撮影
ヒメアサギマダラ(ヒメコモンアサギマダラ)
Parantica aglea
(Stoll,1782)
○
分布:(迷蝶として南西諸島から沖永良部島まで)〜台湾
○
前翅長:mm
○
時期:1年中
幼虫は与那国島ではガガイモ科のヨナグニカモメズルを食べる。台湾ではホウライカモメズルを食べる。
2017年4月(与那国島)橋本さん撮影
飼育2009.10.28(農業文化公園)
リュウキュウアサギマダラ
Ideopsis similis similis
(Linnaeus, 1758)
○
分布:トカラ列島以南(迷蝶として西日本に飛来)
○
前翅長:47mm
○
時期:
飼育2009.10.28(農業文化公園)
飼育♂2009.10.28(農業文化公園)
ツマムラサキマダラ
Euploea mulciber mulciber
(Cramer, [1777])
○
分布:奄美諸島以南(本州・四国・九州では迷蝶)
○
前翅長:49mm
○
時期:
同上飼育♂2009.10.28(農業文化公園)
飼育♀2009.10.24(農業文化公園)e
飼育2009.9.16(農業文化公園)
カバマダラ
Danaus chrysippus
(Linnaeus, 1758)
○
分布:南西諸島(本州・四国・九州では迷蝶)
○
前翅長:30〜34mm
○
時期:
赤褐色の地色に前翅端が黒く、その中に白斑があります。体内に毒があるこのチョウにメスアカムラサキ♀・ツマグロヒョウモン♀が擬態しています。幼虫はトウワタ・フウセントウワタを食べます。
飼育♂2009.10.28(農業文化公園)
2010.9.28(蒲江町)
飼育♂2009.11.22(農業文化公園)
スジグロカバマダラ
Salatura genutia
(Cramer, [1779])
○
分布:宮古諸島・八重山諸島(沖縄本島以北では迷蝶)
○
前翅長:35〜43mm
○
時期:
カバマダラに似ていますが、翅脈が黒くて太いマダラチョウです。海岸から山地まで広く分布します。リュウキュウアサギマダラなどと群棲することが多いようです。幼虫はリュウキュウガシワを食べます。
当サイト内で使用している画像・文章等の無断転記・転用を禁止致します。
since2005.7.27. 春夏秋冬 Copyright (c) 2005 All Right Reserved.