春夏秋冬の
昆虫写真館
キリギリスの仲間
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バッタ目
キリギリス科 (Tettigoniidae)
キリギリス亜科 (Tettigoniinae)
♂2007.8.16(大分市)
ニシキリギリス
Gampsocleis buergeni
○
分布:本州西部・九州
○
体長:40mm
○
時期:6月〜10月
昼間、草原・河原などの草地でギーッチョンと鳴きます。体色は緑色か淡褐色で、前翅側面の緑色部には黒斑がないかあっても一列にはいります。日本列島の西部に分布し、東部にはヒガシキリギリス、北海道にはハネナガキリギリスが生息します。前足・中足は捕らえた昆虫が逃げにくいよう下向きにトゲがはえています。
♂2008.7.29(豊後大野市)
ヤブキリ
Tettigonia orientalis
Urvarov, 1924
○
分布:本州・四国・九州
○
体長:30〜40mm
○
時期:6月〜
体全体が鮮やかな緑色で、頭部から前翅の背面に褐色の紋があります。たまに全体が黒褐色の個体もあります。樹上か背丈の高い草地に生息し、ジーと大きな声で鳴きます。自分より大きなセミなどを捕まえてたべる獰猛なキリギリスの仲間です。前足・中足は捕らえた昆虫が逃げにくいよう下向きにトゲがはえています。
♀2010.7.24(緒方町)
未熟♀2008.6.11(大分市)
♂2010.7.10(野津町)
ヒメギス
Eobiana engelhardti subtropica
(Bei-Bienko, 1949)
○
分布:北海道中部以南・本州・四国・九州
○
体長:22〜25mm
○
時期:6月〜8月
水辺の草原、牧場などでジーと弱い声で鳴きます。体色は黒褐色で背面は褐色または鮮緑色をしており、前胸の側面後ろは白線状になっています。翅の短いコバネヒメギスは腹部下面が黄褐色〜黄緑色なのに対して、こちらは黒色。
長翅型2008.7.8(大分市)
褐色♂2010.8.4(湯布院町)
♂2012.8.25(九重町)
コバネヒメギス
Chizuella bonneti
(Bolivar, 1890)
○
分布:北海道から九州
○
体長:mm
○
時期:7月〜9月
成虫になっても翅の短いヒメギスの仲間。腹部下面は黄褐色〜黄緑色。よく似たハラミドリヒメギスの仲間は翅がもう少し長い。ヒメギスよりも乾いた草地を好む。
♂2012.8.22(九重町)
ウマオイ亜科 (Listroscelinae)
♂2008.9.3(庄内町)
ハヤシノウマオイ
Hexacentrus hareyamai
Furukawa, 1941
○
分布:本州・四国・九州
○
体長(翅先まで):26〜36mm
○
時期:8月〜9月
体は淡緑色で頭部から胸部の背面が褐色です。林の下草から樹上などでみられます。ズィーッチョ・ズィーッチョとのばして鳴きます。良く似たハタケノウマオイは畑・草原などでズイチョ・ズイチョと短く鳴きます。
クサキリ亜科 (Copiphorinae)
2008.10.5(大分市)
クビキリギス
Euconocephalus varius
(Walker, 1869)
○
分布:関東以南〜東南アジア
○
体長:50〜57mm
○
時期:9月〜5月(成虫越冬)
緑色または褐色で、頭頂の先端はクサキリよりも突出し、ショウリョウバッタのような感じです。
3月末から5月くらいまで草上や樹上でズィーン・・・と鳴きます。植物食の強い雑食で、昆虫やイネ科植物などの硬い種子を食べます。
♀2008.9.10(挾間町)
オガサワラクビキリギス
Euconocephalus nasutus
(Thunberg, 1815)
○
分布:本州から南西諸島
○
体長:53〜64mm
○
時期:
クビキリギスにそっくりな近縁種です。キビキリギスよりやや細長く、翅先が上向きに鋭く尖るのが特徴。ジー・・・と強く連続して鳴きます。
♂2008.4.29(萩市見島)
シブイロカヤキリ(モドキ)
Xestophrys javanicus
Redtenbacher, 1891
○
分布:本州中部から屋久島
○
体長:40〜55mm
○
時期:10月〜5月
体は太く、淡赤褐色で細かな黒点があり、背面と顔面は黒みを帯びます。後肢は短く動作が鈍いです。秋に羽化し成虫冬越した後、春から初夏にかけて活動します。カヤキリのようにジーと鳴きます。
♀2008.10.20(大分市)
♀2008.10.20(大分市)
2009.8.19(久住町)
カヤキリ
Pseudorhynchus japonicus
Shiraki, 1930
○
分布:関東以西・四国・九州〜朝鮮
○
体長:64mm
○
時期:成虫は7月から
夕方頃にススキなどで強くジーと鳴きます。体色は淡い緑色で、たまに淡褐色もみられます。
2007.9.22(佐世保市)
2015.9.12(産山村)
ヒメクサキリ
Ruspolia dubia
(Redtenbacher, 1891)
○
分布:北海道・本州・四国・九州〜朝鮮・シベリア
○
体長:25〜30mm
○
時期:
淡緑色か褐色のクサキリによく似たキリギリスの仲間です。クサキリよりも細く、翅の先がやや尖りぎみになります。湿った草地でクサキリと同じくジーと鳴きます。
褐色型♂2008.8.28(大分市)
クサキリ
Ruspolia lineosus
(Walker, 1869)
○
分布:関東以西(山地以外)・四国・九州〜台湾・東南アジア
○
体長:25〜35mm
○
時期:成虫は8月から
湿った草地で夜間にジーと連続して鳴きます。体色は濃い緑色か濃い褐色をしています。
褐色型♀2003.9.16(春野町)
♀2008.9.27(大分市)
ササキリ亜科 (Conocephalinae)
♀2010.9.19(湯布院町)
オナガササキリ(オオササキリ)
Conocephalus gladiatus
(Redtenbacher, 1891)
○
分布:本州・四国・九州
○
体長:25mm
○
時期:成虫は8月から
草地でジリー、ジリーと鳴きます。メスの産卵管は長くわん曲します。
♂2010.10.12(大分市)
ホシササキリ
Conocephalus maculatus
(le Guilou, 1841)
○
分布:関東以西・四国・九州〜東洋熱帯・アフリカ
○
体長:14mm
○
時期:8月から
体は淡緑色または淡褐色で、前胸の背面は濃く白線で縁どられたササキリです。低い草地などでジージーと鳴きます。
♀2008.10.21(中津市)
2008.7.17(大分市)
ウスイロササキリ
Conocephalus chinensis
(Redtenbacher, 1891)
○
分布:本州・四国・九州
○
体長:25mm
○
時期:
草地で昼夜問わず、シュルルルと鳴きます。
体は淡緑色または黄緑色で、前胸背面は褐色をおびます。はねは腹を超えますが、短いものと長いものがあります。
♂2007.11.7(大分市)
2008.9.13(挾間町)
長翅型♂2019.9.7(竹田市)
フタツトゲササキリ
Conocephalus bambusanus
(Le Guillou)
○
分布:本州から八重山諸島(本土では局所的)
〜タイ・ベトナム
○
体長:〜mm
○
時期:9月
緑と黄褐色の綺麗なササキリです。♂の交接器に2つのトゲがあります。翅の長さは腹部末端くらいが標準ですが、長翅型もあります。熱帯地方から分布を広げている帰化種ではないかといわれています。竹やササを食べる。
長翅型♀2019.8.30(宇佐市)
長翅型♀2008.9.4(挾間町)
♂2007.10.19(大分市)
ササキリ
Conocephalus melaenus
(de Haan, 1843)
○
分布:関東以西・四国・九州〜中国・熱帯
○
体長:15mm
○
時期:成虫は8月から
体色は明るい緑色が普通ですが、地域により黒いものもあります。山林の下草に生息し、ジリジリジリ・・・と鳴きます。
クツワムシ科 (Mecopodidae)
♂2008.8.26(大分市)
クツワムシ
Mecopoda nipponensis
(de Haan, 1842)
○
分布:本州・四国・九州〜中国
○
体長(翅先まで):50〜53mm
○
時期:成虫は8月頃から
♂の体は、横からみると靴底のような形をしています。体色は緑色・黄緑色・黄褐色などいろいろあります。下草などのなかでガチャガチャ・・・とやかましく鳴きます。
♀2008.9.6(挾間町)
2011.11.20(沖永良部島)
タイワンクツワムシ
Mecopoda elongata
(Linnaeus, 1758)
○
分布:本州・四国・九州
○
体長:25〜35mm
○
時期:成虫は8月頃から
クツワムシ位の大きさで細長い。ギーキュルルルルなどと鳴きます。
2003.9.16(春野町)
ササキリモドキ科 (Meconematidae)
♀2008.8.28(大分市)
セスジササキリモドキ
Xiphidiopsis subpunctata
Tinkham
○
分布:
○
体長:〜mm
○
時期:
♂2008.9.21(日出町)
♀2008.9.3(日出町)
2010.9.19(湯布院町)
(ミドリ)ササキリモドキ
Kuzicus suzukii
(Matsumura et Shiraki, 1908)
○
分布:
○
体長:〜mm
○
時期:
2011.9.13(湯布院町)
ヒメツユムシ(コガタササキリモドキ)
Leptoteratura albicornis
(Motschulsky, 1866)
○
分布:本州中部以南・四国・九州
○
体長:1.5〜2mm
○
時期:成虫は8月から
山間部で夜間、灯火によく飛来します。照葉樹林帯の林縁などにいるようです。
2007.9.2(緒方町)
♂2011.8.28(庄内町)
ミナミササキリモドキ
Tettigoniopsis hikosana
○
分布:九州(西部を除く)
○
体長:♂11〜14mm、♀11〜12mm
○
時期:8月〜9月
低山の照葉樹林帯からブナ帯の森林に生息する。
♂2015.9.12(久住町)
♀2010.7.22(庄内町)
♀2015.9.12(久住町)
♂2016.8.27(宇目町)
クロダケササキリモドキ
Tettigoniopsis kurodakensis
○
分布:九州(九重・祖母山系)
○
体長:13〜14mm
○
時期:8〜9月
♂の肛上板は大きくY字状になる。中間温帯〜ブナ林帯の林に生息する。
♂2016.7.23(庄内町)
ムサシセモンササキリモドキ
Nipponomeconema musashiense
Yamasaki, 1983
○
分布:本州(関東から中国)・九州
○
体長:11〜15mm
○
時期:8月〜11月
前胸にレンガ色の斑紋がある綺麗な長翅のササキリモドキです。
ツユムシ科 (Phaneropteridae)
♂2008.10.21(中津市)
ツユムシ
Phaneroptera falcata
(Poda, 1761)
○
分布:日本全土〜旧北区
○
体長:30〜40mm
○
時期:平地で7月・9月、山地・寒冷地で8月
セスジツユムシによく似たツユムシです。体は全体が緑色で♂は背面に少し褐色があり、♀には暗色部はほとんどありません。後翅は前翅よりも長く先端が突出します。プツンと鳴きますが聞きとりにくいです。
♀2012.9.20(宇佐市)
♀2008.7.8(大分市)
緑色型♂2009.10.1(久住町)
セスジツユムシ
Ducetia japonica
(Thunberg, 1815)
○
分布:本州・四国・九州
○
体長:16〜23mm
○
時期:成虫は8月から
♂は翅が細長く、前肢と中肢が褐色で背面に褐色の筋がはいります。♀は背面に細い白い線がはいります。夜間、草・低木でチッチッチッチーと鳴きます。
緑色型♂2003.9.13(春野町)
褐色型♂2019.9.7(竹田市)
緑色型♂2019.9.7(竹田市)
♀2008.10.21(中津市)
♂2009.7.26(久住町)
エゾツユムシ
Kuwayamaea sapporensis
Matsumura et Shiraki, 1908
○
分布:本州から九州〜朝鮮・シベリア
○
体長:15〜22mm
○
時期:
黄緑色のツユムシで、♂は前胸背中央にかば色の線・発音器部は褐色です。♀は体の背面に黄白色の線がはいります。鳴き声はツーキキキ、ツーキキキ・・・と聞こえます。
♂2018.8.18(豊後大野市)
♀2018.8.18(豊後大野市)
♂2009.7.12(庄内町)
ホソクビツユムシ
Shirakisotima japonica
(Matsumura et Shiraki)
○
分布:本州・四国・九州
○
体長:22〜25mm
○
時期:成虫は8月から
触角に点々と白色部があるのが特徴です。雄の足は褐色味が強くなり、雌のは弱いです。
♂2013.9.17(庄内町)
未熟♀2003.6.25(春野町)
2007.8.21(由布市)
ヘリグロツユムシ
Psyrana japonica
(Shiraki, 1930)
○
分布:本州・四国・九州
○
体長:40mm
○
時期:成虫は7月頃から
クダマキモドキに似ていますが、羽のへりが褐色になっています。
♀2016.9.24(蒲江町)
ナカオレツユムシ
Isopsera denticulata
Ebner, 1939
○
分布:南西諸島(遇産的に九州に飛来?)
○
体長:23〜29mm
○
時期:5月〜8月
前胸背板に2本の黄色い線の入った南方系の樹上性ツユムシ。似た種にサキオレツユムシがあります。
♀2016.9.24(蒲江町)
2007.8.20(山香町)
ヒメクダマキモドキ
Phaulala gracilis
(Matsumura et Shiraki, 1908)
○
分布:本州から沖縄本島
○
体長:25mm
○
時期:成虫は7月頃から
サトクダマキモドキに似ていますが、さらに小さいツユムシの仲間です。サトに比べて前翅のへりは白くなく、翅脈が目立ち、翅全体のツヤが少ないなどの違いがあります。林縁の樹上に生息しています。
2008.10.21(別府市)
♀2011.9.23(屋久島)
ダイトウクダマキモドキ
Phaulula daitoensis
○
分布:
○
体長:mm
○
時期:
♀2009.9.4(中津市)
サトクダマキモドキ
Holochlora (Holochlora) japonica
Brunner von Wattenwyl, 1878
○
分布:本州から沖縄本島
○
体長:50mm
○
時期:6月〜11月
全身緑色で大型のツユムシの仲間です。平地や低山地の林縁の樹上などに生息しています。♀の産卵管は短くて太い。ピチッ、ピチッ、・・・と鳴きます
♂2008.9.9(大分市)
ヤマクダマキモドキ
Holochlora (Sinochlora) longifissa
Matsumura et Shiraki, 1908
○
分布:本州から九州・対馬〜中国
○
体長:45〜50mm
○
時期:7月〜10月
全身緑色で大型のツユムシの仲間です。サトクダマキモドキよりも高い山地の林縁の樹上などに生息しています。前肢が褐色かかっているので見分けられます。♀の産卵管は短くて太い。ピチッ、ピチッ、・・・と5回くらい鳴きます
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