カマキリ・ゴキブリ・ナナフシの仲間

春夏秋冬の昆虫写真館
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　カマキリ目
　カマキリ科 (Mantidae)
　カマキリ亜科 (Mantinae)

２００３．９．１３（春野町）	カマキリ（チョウセンカマキリ） Tenodera augustipennis Saussure, 1869 ○分布：本州・四国・九州～朝鮮・中国 ○体長：60～85mm ○時期：普通にみられるカマキリの1種です。オオカマキリに似ていますが、やや細く後翅は淡い褐色で、前肢には紋はありません。草地から山地までいろいろな環境でみられます。写真は産卵にくるアゲハ蝶類をミカンの木で待ち伏せしているところ。
２００７．９．２７（大分市）	オオカマキリ Tenodera aridifolia (Stoll, 1813) ○分布：本州・四国・九州～台湾・東南アジア・インド ○体長：70～90mm ○時期：体は緑色で翅は褐色または緑色、後翅の根本に紫褐色のまだらがあります。カマキリに似ていますがやや太めで後翅は濃褐色部が多く、前肢には紋はありません。林や草地などでよくみられます。夜間などの暗い時、眼が黒くなります。小さな虫から大きなセミなども前肢で捕らえて食べます。
２００７．９．５（山香町）	コカマキリ Statilia maculata (Thunberg, 1784) ○分布：本州・四国・九州～台湾・アジア熱帯 ○体長：45～65mm ○時期：8月～小型で細長いカマキリです。普通褐色ですが、まれに緑色のものもあります。前肢に黒い紋があります。
緑色型２００３．９．２４（春野町）
緑色型♀２００７．９．１８（大分市）	ハラビロカマキリ Hierodula patellifera (Serville, 1839) ○分布：本州から沖縄～台湾・東南アジア ○体長：50～70mm ○時期：8月～11月やや小型で体が太いカマキリで前翅の中央に白い点があります。緑色型が普通にみられ、褐色型もまれにみられます。主に低木上でみられます。
褐色型♂２０１０．９．１２（佐賀関町）	褐色型♀２０１１．１１．３（宇佐市）

　ヒナカマキリ亜科 (Iridopteryginae)

２０１０．１１．２１（大分市）

ヒナカマキリ
Amantis nawai Shiraki, 1911

○分布：本州から沖縄
○体長：♂12mm、♀15mm
○時期：8月～11月

日本最小のカマキリで、体色は灰黄褐色から褐色。林床に住み、活発に動きます。数少なくあまり見られない。

　ヒメカマキリ科 (Acromantidae)
　ヒメカマキリ亜科 (Acromantinae)

２００８．７．１０（大分市）	サツマヒメカマキリ Acromantis australis Saussure, 1871 ○分布：本州・四国・九州 ○体長：30～35mm ○時期：6月～7月コカマキリよりもさらに小さなカマキリです。よく似たヒメカマキリとは発生時期が違い、本種は夏に、ヒメカマキリは秋に成虫となります。かなりすばしっこいカマキリです。
２００８．９．９（挾間町）	ヒメカマキリ Acromantis japonica Westwood, 1889 ○分布：本州から沖縄 ○体長：25～35mm ○時期：8月～11月サツマヒメカマキリとそっくりなカマキリです。こちらは秋に成虫になります。形態の違いは（①後肢の腿節にある山状突起の高さが、こちらは3分の1以下なのに対し、サツマでは2分の1以上ある。②翅の翅脈が、こちらはS字状に曲がり、サツマでは曲がらない。）など他にもあるようです。

　ゴキブリ目 (Blattoidea)
　ゴキブリ科 (Blattidae)　

２００８．７．８（大分市）	クロゴキブリ Periplaneta fuliginosa (Serville, 1839) ○分布：関東以南・四国・九州～台湾・中国西部 ○体長：25～30mm ○時期：体は光沢のある黒褐色で翅も油状の光沢があります。ヤマトゴキブリに比べて、翅の先は細くなるのが特徴です。関東以南の太平洋岸の地域に多く、屋内で普通のゴキブリです。
２０１０．９．２０（大分市）	ワモンゴキブリ Periplaneta americana (Linnaeus, 1758) ○分布：世界の熱帯・亜熱帯 ○体長：33～40mm ○時期：体は赤褐色で油状の光沢があり、クロゴキブリよりも大型です。前胸背の黄色輪状紋は幅広いものからほとんど消失しているものまであります。クロゴキブリよりも肢が長め。日本では下水道などの人目につかない場所で群れて生活しています。良く似たコワモンゴキブリは小型で、前翅付け根に黄色の線があります。

　チャバネゴキブリ科 (Blattellidae)

２０１１．１１．１７（鹿児島市）	チャバネゴキブリ Blattella germanica (Linnaeus, 1767) ○分布：日本全土 ○体長：10～15mm ○時期：一年中家屋で見られる代表的なゴキブリの一つです。体色はツヤのある黄褐色で胸部に2本の太い黒帯があり、この黒帯はつながらない。森林性のモリチャバネよりも動きは鈍く飛ぶのもうまくない。寒さに弱く冬は暖房機などの付近ですごす。江戸時代に日本に侵入したといわれる。
２００９．６．６（大分市）	モリチャバネゴキブリ Blattella nipponica Asahina, 1963 ○分布：本州以南～韓国 ○体長：11.5～12.5mm ○時期：5月～家屋内などでみられるチャバネゴキブリに良く似たゴキブリです。チャバネゴキブリとの違いは、胸部背面にある1対の黒条が下方で接着する傾向があります。山地の枯れ草の下などで生活しています。
２０１８．１０．６（宇目町）	クロテンチビゴキブリ Anaplecta japonica Asahina, 1977 ○分布：本州から九州 ○体長：6～7mm ○時期：
２００３．６．２３（春野町）	ツチゴキブリ？ Margattea kumamotonis kumamotonis (Shiraki, 1931) ○分布：関東以南 ○体長：7～11mm ○時期：体は淡灰褐色で翅などは半透明の小型のゴキブリです。開墾地の端などに積まれた枯れ草の中などでみられます。
２０１１．１０．６（屋久島）	ウスヒラタゴキブリ？ Onchostylus pallidiolus pallidiolus (Shiraki, 1906) ○分布： ○体長：mm ○時期：
２０１２．６．２（宇目町）	キスジゴキブリ Symploce striata striata ○分布：本州から屋久島 ○体長：mm ○時期：

　ヒメクロゴキブリ科

２０１１．６．１（大分市）	ヒメクロゴキブリ Chorisoneura nigra ○分布：近畿以南～台湾 ○体長：7～8mm ○時期：小さなゴキブリで木の葉の裏などに隠れています。体は紡錘形に膨らみます。漆黒色の体に前翅は黒褐色で翅脈が黄色くみえます。
２００８．６．７（大分市）	２００３．６．１（春野町）

　オオゴキブリ科 (Panesthiidae)
　オオゴキブリ亜科 (Panesthiinae)

有翅型２０１１．１０．９（屋久島）

オオゴキブリ
Panesthia angustipennis spadica (Shiraki, 1906)

○分布：本州から屋久島
○体長：37mm～41mm
○時期：

全身真っ黒の大型ゴキブリ。各種樹木の朽木内にトンネルを掘りその中で生活する。

　オガサワラゴキブリ亜科 (Pycnoscelinae)

２００９．８．８（別府市）

オガサワラゴキブリ
Pycnoscelis surinamensis

○分布：九州南部以南～世界の熱帯･亜熱帯
○前翅長：♂14～18mm・♀22～25mm
○時期：

クロゴキブリを一回り程小さくしたようなゴキブリです。前胸の前縁に黄色の縁取りがあるのが特徴です。低地の有機物などに集まり、家屋内にも進入します。

　マルゴキブリ亜科 (Perisphaeriinae)

♀２０１１．９．２８（屋久島）

ヒメマルゴキブリ
Trichoblatta pygmaea

○分布：鹿児島から南西諸島
○体長：10～12mm
○時期：3月～12月

♂は普通のゴキブリ型、♀はダンゴムシにそっくりで丸くなる。変わっているのはそれだけではなく、子供が少し大きくなるまで子育てをする。よく似たマルゴキブリ♀は体が大きくやや扁平。

　マダラゴキブリ科 (Epilampridae)

２００８．９．２７（津久見市）

サツマゴキブリ
Opisthoplatia orientalis (Burmeister, 1838)

○分布：四国南部・九州南部以南～台湾
○体長：♂25mm・♀30～35mm
○時期：

楕円形で翅は鱗状に変形している大型のゴキブリ。前胸の縁は半円状に黄色く、腹部は赤褐色に縁どられています。朽木の中・樹皮下・岩の割れ目などで生活する。ゴキブリの中では動きが鈍い。

　ナナフシ目
　ナナフシムシ科 (Phasmatoidea)
　ヒゲナガナナフシ亜科 (Lonchodinae)　

２００３．６．１２（春野町）	エダナナフシ Phraortes illepidus (Brunner von Wattenwyl, 1907) ○分布：本州・四国･九州～台湾 ○体長： ○時期：ナナフシに良く似ていますが、触角が前肢と同じくらい長いのが特徴です。ナナフシモドキは触角がちょっとしかありません。
２００８．６．２４（宇目町）	触角２００８．７．２３（由布市）
２０１１．７．１０（庄内町）
２００８．７．２３（別府市）	ナナフシモドキ Baculum irregulariterdentatum Brunner, 1904 ○分布：本州･九州 ○体長：70～100mm ○時期：枝に擬態した昆虫です。普段は葉上などでじっとしています。驚かすと体を左右にゆらします。よく似たエダナナフシがいますが、触角が短いので区別できます。
触角２００８．７．２３（別府市）	２０１２．８．２１（庄内町）
♂２０１１．１０．９（屋久島）	アマミナナフシ Entoria okinawaensis ○分布：鹿児島から沖縄諸島 ○体長：100～140mm ○時期：一年中南方系のナナフシで触角はナナフシモドキのように短い。色は緑色から褐色まで変異がある。林縁の樹上にみられ周年発生する。
♂頭部２０１１．１１．２０（沖永良部島）
２０１１．１１．１２（大分市）	トゲナナフシ Neohirasea japonica (de Haan, 1842) ○分布：関東から南西諸島 ○体長：70mm ○時期：5～12月体色は淡黄褐色から黒褐色で、体にトゲのあるナナフシ。湿った林床などにすむ。♂は見られず、♀だけで単為生殖をする。
同上２０１１．１１．１２（大分市）	２０１１．８．１０（大分市）

　トビナナフシ亜科 (Necrosciinae)

２０１０．９．８（大分市）	タイワントビナナフシ Sipyloidea sipylus (Westwood, 1859) ○分布：本州中部以南～中国・台湾・東南アジア ○体長：71～80mm ○時期：九州では数少ないナナフシで南の島などでは普通のナナフシです。翅のあるナナフシですが、体型はトビナナフシよりもエダナナフシに近い感じです。触角は長いです。肢がとれやすいようで右の前肢・中肢は取れていました。手で触ると枯れ草のような独特の強い臭いがします。
翅２００８．９．２０（大分市）	頭部２０１０．９．８（大分市）
２００９．９．２（久住町）	ニホントビナナフシ Micadina phluctaenoides (Rehn, 1904) ○分布：本州・九州・沖縄 ○体長：♀46～56mm ○時期小型の緑色のナナフシで小さな翅があります。良く似た種がありますが、本種は体の両側に複眼から前翅の前縁にかけて黄褐色の線がはいります。ほとんど♀だけの単為生殖で繁殖しますが、まれに♂も出現します。
２００９．８．５（庄内町）	ヤスマツトビナナフシ Micadina yasumatsui (Shiraki, 1935) ○分布：北海道から九州 ○体長：♀42～60mm ○時期：7月～11月ニホントビナナフシに良く似たナナフシで、複眼がやや突出し前胸が短めです。前翅の会合部が褐色や桃色をおびる。クヌギ・コナラの葉を好む。♂は見られず、♀だけで単為生殖をする。
２０１３．８．２（九重町）

　ハサミムシ目
　マルムネハサミムシ科 (Anisolabididae)

♀２０１０．９．２４（大分市）	ヒゲジロハサミムシ Gonolabis marginalis (Dohrn, 1864) ○分布：本州以南～台湾･中国・ジャワ島 ○前長：18～30mm ○時期：4月～10月翅がなく♂のハサミは不対称のハサミムシです。肢は白いですがが基部付近は黒くなり、触角にも白い節があります。平地の枯葉や土中、朽木内等でみられます。小型の虫やシロアリなどを捕食します。
２０１０．１２．２７（沖縄本島）	ヒゲジロハサミムシの仲間 Gonolabis sp. ○分布： ○前長：mm ○時期：
２０１１．１．４（野津原町）	ヒゲジロハサミムシの仲間 Gonolabis sp. ○分布： ○前長：mm ○時期：

　ハサミムシ科？

２００８．６．５（別府市）

ハサミムシの1種

○分布：
○前長：～mm
○時期：

　オオハサミムシ科 (Labiduridae)

♀２０１１．１．４（野津原町）

オオハサミムシ
Labidura riparia japonica (de Haan, 1842)

○分布：本州から南西諸島
○前長：25～30mm
○時期：

体は赤味がかかり、翅に暗褐色の三角紋がある。色彩・後翅の発達・♂のハサミ等変化の多い種です。

　クギヌキハサミムシ科 (Forficulidae)

♂２０１１．５．１５（屋久島）	ミナミクギヌキハサミムシ Forficula hiromasai Nishikawa, 1970 ○分布：九州南部から沖縄本島 ○前長：15mm前後 ○時期：
♀２０１１．５．１５（屋久島）
２０１３．７．１２（九重町）	エゾハサミムシ Eparchus yezoensis (Matsumura & Shiraki, 1905) ○分布：北海道から九州 ○前長：11～16mm ○時期：4月～体色は黒と赤褐色で、体型は細長く、ハサミはピンセットのように長いハサミムシ。前翅の肩部と後翅の会合部が黄褐色なのが特徴。林床の落ち葉下に棲息する。冬は水辺で越冬し、春暖かな風のない日に飛んで分散する。
２００９．４．１１（久住町）	２００９．４．９（久住町）
２０１１．５．６（対馬市）	モモグロハサミムシ Timomenus komarowi (Semenov, 1901) ○分布：対馬～朝鮮 ○前長：mm ○時期：
♀２００９．６．２３（庄内町）	コブハサミムシ（アルマンコブハサミムシ） Anechura harmandi Burr, 1904 ○分布：北海道から九州 ○前長：13～18mm ○時期：2月～11月体色は赤褐色で黄色い後翅が特徴的なハサミムシです。山地性でやや湿った林床に棲む。春には石の下などで卵を守る♀が観察される。羽化した幼虫は母親を食べて栄養をつけ分散する習性をもつことは有名である。♂のハサミの形にルイス型とアルマン型がある。
♂ルイス型２００９．７．１２（庄内町）	卵と♀２０１１．３．３１（湯布院町）

　テブクロハサミムシ科・ネッタイハサミムシ科 (Chelisochidae)

２０１７．８．２７（大分市）	スジハサミムシ Proreus simulans (Stal, 1860) ○分布：大分・南西諸島以南 ○前長：～mm ○時期：南方系のハサミムシで黄褐色の上翅の会合部が黒いのが目立つ。スジハサミムシモドキという良く似たハサミムシがいる。
２０１６年１０月金只さん撮影

　シロアリ目
　ミゾガシラシロアリ科 (Rhinotermitidae)

働きアリ２０１０．１２．２８（沖縄本島）	イエシロアリ Captotermes formosanus Shiraki, 1905 ○分布：関東以南～中国･台湾・ハワイ ○前長：4～6mm ○時期：一年中建築物や木立の大害虫です。西日本の海岸地方に多く見られます。働きアリは純白で頭部は丸い。兵アリは褐色味があり頭部は卵型で細長いキバがあり、危険を感じると口から白い粘液をだす。巣は木材の中で餌取り･水取りのためのアリ道を作り、木を湿しながら建物全体を加害する。巣内の個体数は百万匹にもなるといわれる。
兵アリ２０１０．１２．２８（沖縄本島）
兵アリと働きアリ２０１１．９．１０（玖珠町）	ヤマトシロアリ Reticulitermes speratus speratus (Kolbe, 1885) ○分布：北海道北部を除く全国 ○前長：4～7mm ○時期：イエシロアリとともに材木の害虫として有名。イエシロアリは建物全体に被害を及ぼすのに対して、こちらは雨漏り部分などで材木が湿った部分を食害する。兵アリの頭部が細長いので見分けられる。

　シミ目
　シミ科 (Lepismatidae)

２００８．１０．３０（挾間町）

ヤマトシミ
Ctenolepisma villosa

○分布：日本全土～アジア温帯・熱帯
○前長：10mm前後
○時期：一年中

アジアの屋内害虫で、本や衣類のデンプン質を食害します。近年住宅の変化などにより、よく似たセイヨウシミにとって変わってきています。

　イシノミ科 (Machilidae)

２０１０．６．２０（湯布院町）

イシノミの1種

○分布：
○前長：mm
○時期：